昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

軽自動車もみんなおんなじく

「かっこいい軽自動車ランキング2018年度版|おしゃれでモテる!?13台を一挙紹介」
http://autoc-one.jp/knowhow/5002018/

この記事を読んで思ったが・・・ハイトワゴン系はみんなおんなじ顔。
おんなじ顔が”かっこいい”のかね???

そもそも軽自動車なのに、大型車と同じようにフロントグリル感を強調したりして、それのどこがカッコいいのか。
軽自動車でそれをやったらかえって安っぽいだけじゃん?
で、どのメーカーも同じことをやるからみんなおんなじ顔になる・・・

外形がおんなじくなるのは仕方がない。
軽自動車のサイズ枠をいっぱいに使って容積を最大にしたいから。
そうすると幅と長さがどれも同じの四角い箱になる、当然。
でもフロントマスクのデザインは自由だよねえ・・・

そもそも、現在のラジエータの性能ではフロントグリルなんて必要ないのだ。
もっとデザインを工夫したら?
でもデカいフロントグリルをありがたがるヤンキー的ユーザーが多いせいもあるのだろうけど。

電子書籍が紙の本に置き換わらないわけ

「便利でお得な電子書籍 紙の本にない落とし穴に注意」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO30577080W8A510C1000000

このブログでも何度も紹介しているが、電子書籍は”所有”できない。
そのため上記記事でも指摘しているように、本のみならずCD・DVDのパッケージ購入は無くならないだろう、と。
好きな作家のコミックやアーティストのパッケージをディスプレイするのが好きな人がいるから、と。
まあ、でも、端末の画面上に表紙やジャケットをディスプレイすることもできなくはないけどね。

現在の電子書籍の決定的な弱点は、”所有”はともかくも知や文化芸術の”共有”ができないこと。
だから、電子書籍を”共有”できるような仕組みにすれば、紙の本に置き換えられることができるのではないか。

しかしコピーできるようにしたのでは、エライことになってしまう。
だから、例えば、コピーできるようにはするが時限的パスワードを加えるとか。
コピーしたものは10日後には閲覧するためのパスワードが消えて読めなくなるようにするとか。
そうすれば、そのコピーを読んだ人がその後も読みたいとなったらば、その電子書籍を正式に購入するだろう。
継続して読みたくなる本当に良い作品ならば、売り上げはさらに増すのではないか。
どーですかねえ?

でもそういうことをすると、絶対時限パスワード無効化の方法を編み出す輩が出てくるんだよなあ・・・

フィットはやはり初代が一番だったなあ・・・

N-ONEに乗りかえて禁じ得ない思いというか感覚がある。
前の車はフィットの2代目だったのだが、フィットはやはり初代が最高だったなあ、と。

クルマは車内の広さも重要だが、運転のしやすさもかなり重要。
フィットの2代目はフロントガラスがかなーり寝ていて、運転時に車との一体感がスポイルされているのだ。
これはN-ONEに乗って気づいたこと。
フィット初代はフロントガラスはそれほど寝ていない。

なぜフロントガラスを寝かせるかというと、空気抵抗低減のためだろう。
トヨタが”カタログ燃費至上主義”を仕掛けてきて、ホンダがそれに乗ってしまったから。
燃費をわずかでもよくするために、空気抵抗を少なくすべくフロントガラスの角度があんなんになったのだろう。

その結果、フロントガラスの車内面は拭き掃除しにくかったし、運転感覚もいまいち(N-ONEに比してだが)。
初代フィットはフロントガラスの角度は”普通”だったからねえ。

ちなみに3代目フィットはもはや評価に値しない車だと私は思っている・・・

カタログ燃費至上主義がいかに馬鹿馬鹿しいものかは、当時もこのブログで指摘していたとは思うが、現在それが証明されている。
最も売れているN-BOX、カタログ燃費なんか”そこそこ”でしょ?
なのに売れている。
それはクルマとしての中身が充実しているからだ。

三菱は空虚な車しか作る技術がなかったのでカタログ燃費しか言うことがなくなって、”燃費偽装”に走ったわけで。
燃費偽装までいかなくとも、カタログ燃費を良く見せかけるためにエンジンパワーを絞ったりすれば、実際の走行時にはアクセルを踏み増すことが多くなり、実燃費は悪化するのにねえ・・・

閑話休題
というわけで、カタログ燃費至上主義に走る前のフィットが最も出来が良いものだったと思うのだ・・・

時代は”空間有効利用”

「売れてる車は30年間変わってない!! 日本人が求めるサイズと価格」
https://bestcarweb.jp/feature/column/2767

うーむ、浅い・・・
このブログくらいに浅い考察だ・・・
売れている車のカテゴリー分析が3ナンバーと5ナンバーのざっっっくりとした分け方だ・・・

思えば私も30年近く前から車を運転しているのだが。
まず、当時は5ナンバーの方が税金が安かった。
だから5ナンバーが売れた。

3ナンバーでも税金額が同じになると、メーカーが3ナンバー車を多く出すようになった。
そして3ナンバー車の方が優れた車が多かった。
5ナンバーサイズに収めるという意識がなくなったから設計しやすくなったせいだと私は推測する。
それまで5ナンバーだったモデルがどんどん3ナンバーになっていったしね。

当時電子部品技術者だった私は車メーカーがうらやましかったね。
機能が入りきらなきゃ外形をデカくすりゃいいじゃん、という考え方で設計しているとしか思えなかったから。

そしてそれらの3ナンバー車には売れ筋モデルが多数あって分散して、ランキング上位には表れにくくなりますわな。
当時のカローラは5ナンバーセダンの代名詞的存在で、それまでの”歴史”によって売れていたのだ。

また、当時はセダンが最も良いクルマの形と思われていたのだ。車の重量バランス的にも。
ハッチバックのような尻が切れたデザインをよしとしない人は多数いた。
だからカローラのような車の方が売れていた。
また、ハッチバック車にはロクなものがなかったということもある。
マトモなのはパルサーかファミリアくらいだったか。
当時のホンダのハッチバック車は酷かったんだぜ・・・
他メーカーであっても、ハッチバック車を買おうと思うと”ワゴン”しか選択肢がなかったのだ。
そして皆、荷室がキャビンと分離したクルマの方が良いと思っていたのだ。

ところが、ホンダの何が変わったのか、”フィット”を発売する。
フィットの完成度の高さはここで言うまでもない。
これでユーザーが「ハッチバックのコンパクトカーっていいじゃん」と意識が変わり、各メーカーがコンパクトカーに力を入れるようになったのだ。

フィットのようなコンパクトカーはアタリマエだがセダンよりも荷物をたくさん積めてキャビンも広く感じる。それなのにサイズはセダンよりもかなり小さい。
このころになると社会全体の車の台数がだいぶ増えてきたから、小さい車の方が精神的に楽に感じることが多くなったのだ。

そして現在の売れ筋は軽自動車。
軽自動車がこのような状況になった先鞭はワゴンRですな。
軽自動車でも広々できるじゃん、とメーカーやユーザーが気づいたのだ。

まとめると、
昔の車の売れ筋は、予算が許せば大きいセダン、予算的に仕方なくカローラとかブルーバードとか、
社会全体で車の台数が増えてきてクルマの大きさがウザくなってくるとコンパクトカー、その中でも外形に対して車内空間が広いもの、
現在ではそれがさらに進んで、N-BOXに代表される車内が広い軽自動車、
といったところか。

ちと想像してもらいたい。
道路はどこへ行っても広く、多少狭い道路でも対向車はほとんどいない、駐車場も十分に広い、ような社会状況だとする。
そんな状況で軽自動車なんか誰が欲しがる?
デカい車がいいに決まっている。
社会状況で売れ筋クルマは確実に変わっているのだよ。