昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

宅急便値上げはそもそも

「一方的な値上げで利用者に牙むく"黒ネコ"」。
http://president.jp/articles/-/23294

ヤマト運輸は今風に言うとかなりの”印象操作”を行なったと思う。
過去記事でもそういう見方のコラムを紹介した。
要するに、現場が疲弊しているのは取扱量増加のせいであるという”印象”を世間に与えたのだ。

しかしそれは、冒頭に紹介したコラムの一文を借りると
「不手際を棚上げして、正当化した」のだ。

ヤマト運輸はこれまでのサービス向上には目覚ましいものがあると思う。
しかしそれをよく見ると、大体は現場への押し付け。
従業員個人の力を使わなければならないところが大きい。
会社のシステムで何とかするという部分は他の会社とおんなじくらいしかやっていない。

取扱量が急増してかなりの期間が経っているはずなのに、それに対するシステム的な対応は最近までなかった。
システム的な対応とは、例えば宅配ボックスとか。
再配達が現場の仕事量を増やしていると(ヤマト運輸が)騒ぎ始めたのはついこの間からでしょ?
しかし取扱量の急増はもっと前からだったはず。
なのについこの間からやっと宅配ボックスなどと言い始めた。

結局はシステムの改善をせずに現場へ丸投げしてきた。
会社自体は大したことはしていない。
そして現場が疲弊しているから値上げするぞ、と言っているわけで。