昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

美味しい、美味しくないの違いはどこからくるのか その2

最近思うのは、”美味しい”とは多数の味を同時に感じている状態なのではないか。

このような考えに至った理由は、
いわゆる”コク”とは「多数の味が混ざっている状態」という話を聞いたから。
コクがあってウマイ、なんて表現はよく聞きますわな?

”コク”を出すにはどうするか。
塩を加えればコクが出るなんてことはないですわな?
一般的には”ダシ”的なものをとる。
昆布だの野菜だの豚骨だの鶏ガラだの、だのだの。
すなわち、ダシの素材が持っている複雑な味成分を溶け出させるわけだ。
そうすると”旨く”なるわけだ。

これに加えて重要なのは、味のバランス
例えば、濃い味が好きだからと言って極端にしょっぱくしてしまうと他の”味”を感じられなくなる。
すなわち、味が単一になる、そうするとあまり美味しくなくなる。
それぞれの味の濃さを、他の多数の味も同時に感じられるくらいにしておかなければならないのだ。
これが味のバランスである。

だから味付けは、言い古された言い方だが”素材の味”が分かる、くらいにしておいた方がよいと思うのだ。
濃い味にしたい場合は素材がそれなりに濃い味を持っているか、または多数の味成分をそれなりの濃さで加えなければならない。

次に考えたのは、ファミレスの料理はなぜいまいちなのか。
決して不味くはナイのだが。むしろそこそこは美味しいのだが。メニュー開発にはかなり気合が入っているそうだし。
しかし温泉旅館等の食事にはかなわない。
それはなぜなのか。
続く。