昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

楽天が参入する意義

楽天携帯電話キャリアに新規参入するとかで。
http://toyokeizai.net/articles/-/201398
楽天が参入して何をするのかなんて解説記事は山ほど出ているだろうから、そういう話はそっちを読んでいただくとして。

従来ユーザーが期待するのは従来キャリアの通信料金が劇的に下がることだ。
従来キャリアは楽天に対抗せざるをえないだろうとする予測は出ているが。

そもそも大手3社は儲けすぎなんだよなー。
携帯電話事業だけでこんなに儲けているってことは、やはり料金体系がおかしいだろ?
(ま、一応、他の事業をいろいろやっているが・・・)
楽天は、当初は他の事業で携帯電話事業の赤字をカバーする方策に出るだろう。
まずは契約者数を増やすことが重要だからだ。
そうなるとやはり、楽天会員の通信料金をかなり低く設定するとか。

大手3社の詐欺的料金体系に風穴を開けてくれることを期待するのだ。

しかしながら、私は楽天電話には行かないだろう・・・
なぜならば、携帯電話事業は技術的に難しいからだ。

通信エリアを広げるには単に基地局を増やせばいいってもんではナイ。
楽天が取得しようとしているGHz帯は”コツ”がいるらしいのだ。
電波の周波数が高くなると、電波の”回り込み”が少なくなる。
そうするとビル影とか細かいところで”繋がらない”て話になる。
(参照)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00RIQBZNA

実際、以前に大手キャリアのS社などが「プラチナバンドをよこせ」と騒いでいたことがあった。
現在は知らないが当時はS社は市街地のあっちこっちで”圏外”だったのだ。

ドコモもGHz帯のFOMAを開始した当初は繋がらないところが散見された。
しかしそのうちホントにどこでも繋がるようになった。
S社などがプラチナバンドと騒いでいたのはそのずっと後の話なのだ。
すなわち、S社はGHz帯でエリアを広げる技術力がなかったと考えられる。

で、後発の楽天にその技術力があるのか?と懸念されるのだ。
エリアを広げるなんてことはかなりの”アナログ技術”力が必要だ。

まー、楽天も勝算あってのことなんだろうけど・・・
技術者なんて高額で他社から引き抜けばいいんだし~。