昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

スターバックスのテイスティングパーティーから”ビジネスモデル”というものを考える

スターバックスがすぐ近くにあるのに、滅多に行かないワタクシ。
すぐ近くなだけに、そんな近くにいくためにわざわざ着替えたりするのがめんどくさいし。
しょっちゅう利用するには決して安くはナイし。
行くのは飲み会の後にみんなでコーヒーでも飲むか、ということになった時くらい。

そんなおり、「スタバの”テイスティングパーティー”に空きがあるから行かない?」とお誘いが。
えー、なんかメンドクサイ。
「無料だよ」
・・・・・・じゃあ行くか(笑)

当該テイスティングパーティーに参加したことがある人はわかるだろうが、
コーヒーやスイーツフードなどの新商品を店員の説明を受けながらちょっぴりずつ味わうもの。
ちょっぴりとはいえタダ。
なのになぜ定員いっぱいにならないのか。

実際行ってみたらわかった。
ちと、いわゆる”メンドクサイ”。説明を受けるのが。

スターバックス慣れしている人ならば、新商品が出たらば自分で試すだろうし。
スタバであれば大外れはなく、みんな美味しいだろう。(テイスティングパーティーで味わってそう思った)
そしてじっくりと味わいたいと。

一方、仕事や勉強でスタバの空間を使っている人ならば、当然黙って味わいたい、と。

と店員さんの説明を受けながら周りを観察していて、思った。
”無料”なのは当然だなと。
テイスティングパーティー”とはスタッフのトレーニングも兼ねているのだなと。

定員が数名なので、新商品のアンケートとしてはほとんど役に立たない。
しかし、客と一対一に近い状態で応対するスタッフのトレーニングの効果はあるなと。
商品知識を自分なりに説明できるようになるし。

そもそも、スターバックスは店のスタッフの能力に支えられていると何かで読んだような気がする。
”手書きの看板”もそのうちの一つ。

魅力的な商品があっても、店舗スタッフの説明能力接客能力が低いと売れない。
スタッフが親しみにくいと売れない。

なので、客にタダで飲み食い(少量とはいえ)させてでもスタッフをトレーニングしているのだね。

すなわち、スターバックスの”ビジネスモデル”は店舗スタッフの能力向上が含まれていると。
これにより他飲食チェーンと差別化を図っているのだろう。

もちろん、他の飲食業でもスタッフの能力向上は図っているだろう。
しかしほとんどの場合は、そのビジネスモデルが労働者の労働力を搾取するだけのモデルになっている。
(飲食業に限らず、労働者からの労働力搾取がビジネスモデルに組み込まれているところは多い。学習塾チェーンとか)

スタバはそうではないのか?
テイスティングパーティーの説明チラシとかに描かれていた店員さん自筆のヘタウマ(失礼)なイラストを見ると、イヤイヤ働いているようには見えない。
つまり、おそらくはスタッフが働きやすい仕組みも裏にあるのだろう。

・・・などなどつらつら考えながら店員さんの説明を聞いていたテイスティングパーティーでありましたがな。
ま、しかし、私のようなスタバ素人には分からない言葉が飛び交っていた。
この辺りがスタバの”伸びしろ”だな、きっと。
初めての人でもカスタマイズとかが分かりやすくないとね。
もちろんスタッフに尋ねれば詳しく教えてもらえるのだが、自分で考えたい人も少なくないし、店が混んでいるときは店員さんを長時間拘束したくはないと思う人も少なくはないからね。