昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

タイムライン

タイムラインという映画をBSで観た。 現在ではタイムラインと言えばくだらないツイートがダラダラ並んでいることを指すが、これはそうじゃない。 2003年の映画。 番組概要を見て面白そうだと録画して観たのだが・・・ ・・・つまんなかった! 発掘チームが600年前の遺跡からチームのリーダーの教授によるHelp meとのメモを発見。 周囲の状況、年代分析から600年前の物に間違いない。 署名・筆跡は教授に間違いない。教授のメガネのレンズも見つかった。 教授は二日前から行方不明。 手がかりを求めて教授が資金援助を受けていた巨大企業へ行くと、そこにはタイムマシンが・・・ てなとこ。 ここまでのくだりは面白かった。 タイムマシンに関する謎が出てくるし、社長は何か企んでいるようだったし。 しかしその後は、タイムマシンで600年前に行った発掘チームが百年戦争に巻きこまれるゴタゴタが大部分。 その時しでかしたことが現在の発掘物と繫がるという、ヒジョーにありがちのオチ。 偶然できたタイムマシンの転送先がなぜその時代に固定されていたのか、の謎は全く解明されない。 そのために教授が呼ばれたんじゃなかったの? 社長は偶然転送されてしまい、戦闘の真っただ中に出現して一瞬にして殺された。 かなりのことを企んでいたはずだったと思うのだが、全く語られず。 タイムトラベルというSFの一大テーマをなめてますな・・・ 10年前に見たならばそこそこ面白いと感じたかもしれない。 しかし昨今はくだらないタイムスリップものが百花繚乱。 現代の知識を持って過去に行き、現代の知識を過去で使ったら面白かろうという安易なアイデアのものばかり。 いや、ホントに安易すぎる。 最近のその代表格。

これは・・・

タイムトラベルをストーリー構築の道具としてしか使っていないが、 ストーリーのベース自体が秀逸の奇抜さ。 テレビ作家などには真似できないし、マネしたらそのくだらなさは計り知れないものになるだろう。 近年で最もマトモな(面白かった)タイムトラベルものはこれしかないですな。

 

  これは当初はタイムパトロールのストーリーがマンガチックに展開されるが(コミックだから)、 中盤からはタイムトラベルそのものについての謎がからんでくる。 (ちなみにSF界では初出のテーマではないのだが) さすが星雲賞受賞作である。 これに比べると、現在のテレビドラマ等のタイムスリップものはくだらなすぎて見られない。 これも星雲賞を受賞したコミックだが・・・

これは少女漫画誌で連載されていたものだが。 少女漫画作家がなぜSF?とも思われるが、この作家さんは大変な読書家。 そのせいか?このコミックにはSFの全ての要素が盛り込まれている。 しかしタイムトラベルは避けているのだ。さすがの見識。