昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

ネットで”調べる”ということ

分からないことがあるとネットで調べる、という行為は今ではごくごく当たり前。

しかし、ふと思ったが、それは”調べる”と言ってよいのだろうか。

ネット上の情報はほとんどがオリジナルのものではなく、二次的三次的・・・もう何回複製が重ねられたか分からないものだからだ。

しかも、ガセ知識が大多数、それの裏も取らずに複製し続ける人間ばかりだ。特にツイッターが酷い。

例えば飲食店の住所とか電話番号はどこのサイトを見ても同じものが載っている。

当然ながら、これはウソをつきようがないからだ。

ところが、知識や情報についてはネット上はウソやガセを裏も取らずに他から持ってきて”まとめた”とするサイトが多い。

そんなサイトを見ることを”調べる”と言っていいのか?

ネット上で見つけた情報が本当かどうか裏を取る、または自分の知識と照らし合わせて妥当なものかどうか考える、ということまでして”調べる”と言うべきなのではないか。

だから、一般的に行なわれている”ネットで調べる”という行為は、英語で言ったら”Search”とか”Look”では絶対にない。

”see”と言うことすら憚られる感じ。ツイッターなんか140文字も満足に読めない輩がゴロゴロだから。

ふと逆の話を思い出した。

昔、ある”博士”にとある学術情報の調査を頼んだら、

「ネットで調べても意味ない。ネットは”善意”で運営されているものだから・・・」

ダメだ、こいつやっぱり使えん!(前々から使えんとは思っていた)

掲載されている情報が学術的に意味があるかどうかなんてきちんと読めば簡単に分かるじゃん!

というわけで、自分で正式な学術論文のPDFをネット上から多数拾って、その輩につき出してやったら、やっと調べ始めたのだ・・・

こんな調査能力(情報の真偽を考察する能力)が全く無い輩でも”博士”なんだもんなー、と思ったものでした。

レベルが低い博士がいるのは別に昨今のことではないのだ。