昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

ネット民をだますのは意外に簡単かも

ベネッセの顧客情報が盗まれて、それと(たぶん)知りつつジャストシステムが使用した事件。

これに関するネットニュース記事についているコメントは、一番悪いのはベネッセだ、とするものが大半。

簡単に盗まれるような体制になっているのが悪い、とか、

どうせベネッセも個人情報を・・・、とか、

ベネッセは各マスコミに金ばらまいているから(スポンサー)それより金出していないジャストシステムの方を批判しているんだろ?とかとか。

こういった意見にはかなり違和感を覚える。

盗まれた方と、盗んだものを(おそらく)それと知ってて使った方、どちらが悪いか、と考えれば、後者の方が悪いと思う方が普通だと思うのだが?

確かに最重要な情報である個人情報の管理の一部を外部の人間にやらせていたなど、ベネッセの落ち度は軽くはナイ。

そして報道は確かにベネッセ側への多少の配慮が感じられなくもない。

しかし、だからといってジャストシステムの責任を問うニュース記事に「悪いのはベネッセの方だ」とするコメントが大量に付くなんて・・・

おそらく、こういった連中は、「マスコミ=悪」、とか、「マスコミ=うそつき」、と”短絡的”に考えているのだろう。

特に”ネット右翼”はこのように思っているとする意見もあった。

まあ、むかーしは、権力を批判すればインテリに”見える”、と言われたものだ。

そしてこの”見える”という部分を外してしまった文を信じていた輩も少なくない。

それの現代版でありましょう。

盲目的にマスコミ批判をして、オレは情報の裏まで読んでいるんだぜ~、と自慢する、ようなもんですな。

このブログもマスコミ批判が多いがね・・・

ちなみに、個人情報保護法などは、個人に関する情報を活用して経済を活性化するという意図もあるんだそうな。

”活用”するために、その利用方法に制限やガイドラインを設ける、という一面もあるのだ。

(その関連法律の妥当性などに付いてはここでは論じません)

閑話休題

こういったマスコミ批判オタク?を騙して世論をコントロールするのは意外に簡単かもしれん。

AとBがあって、もしBを悪とする世論を作りたいのであれば、マスコミはAを批判する。

そうすれば”マスコミ=悪”と考える連中は、自動的にB批判に集中する、というわけだ。

つまり、批判的な、何事も疑ってかかる、といった輩ほど騙されやすい面がある。

オレオレ詐欺(あえて古い言い方)に騙される人もそうじゃあないですか。

おそらく、Googleあたりも将来的にはこういった手法を取り入れるだろう。

個人の趣味趣向などはもうとっくにデータを集めているだろうから、

何にでも批判的な輩がいれば、起こさせたい行動と逆の広告や情報を送り付ければ、行動を思い通りにコンロトールできるわけだ。