昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

LEDはエコロジーでもエコノミーでもないのに!

蛍光灯が今後実質製造禁止になるそうで。 http://www.yomiuri.co.jp/economy/20151126-OYT1T50188.html このニュースを読んで、何をバカなことを!と思った。 こりゃあ単なる景気対策だね。 (蛍光灯の使用物質も関係しているかもしれないが) LEDはエコロジーでもエコノミーでもなんでもない。 いや、国民全体がLED照明を寿命まで使えればそうでもないのだが、そんな人がどのくらいいる? LED照明は価格が高い。 それは何故? 材料はともかく、製造にかなりのエネルギーを使うから。 LEDに限らず半導体は材料の精製にはかなりの電力を消費する。 すなわち、その時点でかなりのCO2を排出する。 そしてさらに素子製造では、巨大な容器の中を真空にしなければならない。 それには一般人は見たことがないようなポンプを何台も使う。その電力消費はハンパないよ! 材料を付着させるのにもかなりの電力が必要だし。 素子製造後も、そのLED素子を照明として組み立てるのは、その素子を売った先。 そこが技術力がなければ、そのLED素子は寿命が来る前に故障する。 特に放熱特性ね。 LED素子自体が無事だとしても、技術力がない会社が作ると周辺回路が故障することは少なくない。 ”安物”はほぼそうなるでしょうな。 そうするとたくさんのCO2を排出しながら作ったLED素子ごと廃棄することになるわけで。 こんな記事もあったが、LED製造時にかかるエネルギーを全く考慮していない薄っぺらな記事。 http://thepage.jp/detail/20151202-00000012-wordleaf?pattern=2&utm_expid=90592221-48.hwO5r5EoTSCBuGKgIeW2Fg.2&utm_referrer=http%3A%2F%2Fthepage.jp%2F 大体、現状ではLED照明の価格は使わない寿命時間分が大部分だ。 寿命まで使えるのは”持ち家”の家庭だけでしょ? 電球型蛍光灯。
同じ明るさの電球型LED。
蛍光灯の方は2個パックであることに注意されたい。 もしLED照明を使うのであれば、引越しの際は外して次の住居へ持っていくとよいでしょうな。 ま、国民に高い買い物、ムダな買い物をさせれば景気が上向くと御用経済学者あたりが注進したのだろうね。 こんなんだから世の中にはウソのエコロジーとかエコノミーが蔓延しているのだ・・・
本当に節約したいとか本当に環境に優しくしたいとか、ならば、もっときちんと物事を考えませんとね。