貧すれば鈍す?鉄道路線
先日、とある地方イベントに行くために第三セクター運営の鉄道路線を利用した。
正直なところ、その鉄道路線はよっぽどの理由がなければもう利用したくない。
イベントのためにその列車は無料となっていた。
ま、おそらく地元の酒造組合あたりが金銭的補助をしたのではないか。
無料のため、あるいはそのイベントにはちょうどよい時間のため、
二両しかない車両は乗客でぎゅうぎゅう。
それなのにワンマン運行。
途中の駅で出口までたどり着けず、それに運転手が気づかず降りられなかった乗客もいたようだ。
窓の外はどこまでも続く雪景色。すぐに見飽きる。
夏場だと緑豊かな田園風景が広がるのだろうが、ま、10分も眺めりゃ見飽きるだろう。
ずっと同じ景色だから。
40分くらい立ちっぱなしでやっと現地着。
現地でイベントが終わって帰ろうとすると、
駅の改札口から何十人も並んでいる。駅舎から当然はみ出していて駅前にずらーっと。
電車の時刻の45分も前なのに。
電車を一本見送りたかったが、あいにく1時間に一本。
この列車に乗れなかったらいつ帰れるのだ?という感じ。
もちろん他の交通機関はナイ。
つまり、この場所で酒を飲むと、そこは陸の孤島になる。
来た電車はまた二両編成。客であふれることは分かりきっているはずなのに。
それにまた乗客がぎゅうぎゅう。
結局、その鉄道に乗って楽しいことは一つも無かった。疲れただけ。
まー、もう乗りたくないね・・・
車両は古いだけでノスタルジック感はないし、狭いし。
他の第三セクター運営の地方鉄道路線もこんなもんなんだろうか?
少なくとも、この路線は観光客を呼び込むことはできますまい。
来たとしてもリピーターになることは99%ないだろう。
こういった鉄道は経営が苦しいことはよく耳にすることではある。
でもイベントのときくらいは車両と人員を増やすとかすればいいのでは?
観光イベントのときは基本的に行なうことだと思うが?
車両一両増やすとコストがかかることは理解できる。
車掌を配置すると人件費がかかることは理解できる。
でも、イベントのときくらい、地元企業とか町がそのコストを負担するという協力体制は第三セクター鉄道維持にとって不可欠なのでは?
沿線住民の足として廃止することはできない。
しかし住民も少ないので、そのままでは経営は悪化する一方であろう。
当然観光客を誘致しなければならないのだが、
少なくても今回のイベントのために乗った観光客がリピーターになることはないだろう。
ただのギュウギュウ詰め列車だったから。
第三セクター路線存続のためには、
鉄道会社の努力のみならず、地元企業や自治体が”一体化”して考えなければならない。
運命共同体であるという意識が足りないんじゃないの??
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