昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

「記者クラブ」の弊害もあるが・・・

なぜ都庁記者クラブの記者たちは・・・
http://president.jp/articles/-/18128
開くと某都知事のでかい顔の写真が出てくるので注意(笑)

ま、長いコラムなので読む必要はありませんが・・・
件の某都知事のスキャンダルに関して、「新聞記者」は何をしていたのか?という論点です。

いろいろと書かれているが、
記者クラブでの「馴れ合い」とか、「”取引先”のスキャンダル」とか
気になる言葉がいくつかあった。
タダで記事ネタをくれる親方の機嫌を損ねてはいけない、機嫌を損ねて記者クラブから外されるとタダで記事ネタがもらえなくなる、という意味。

冒頭にあげたコラムは都庁記者クラブのことだが、地方の人は他人事だと思ってはいけない。
地方自治体関係はもっと酷いですぞ!!

地方県庁にも当然記者クラブはある。
しかし文春などの週刊誌の取材拠点はない(はず)。
某都知事の場合は週刊誌がすっぱ抜いて新聞が仕方なく取材を開始したのだが、地方には週刊誌の拠点はない。
つまり記者クラブとお上の「ズブズブ」は誰も止められない。

いわゆる地元新聞はほぼ"半お上"。
県庁等に関するネタは県庁発表のコピペ
記者クラブへの投げ込み(各社用ボックスに発表文書が入れられる)が無くなったらその新聞社は商売あがったり。

そもそも取材力というか理解力がないから。
私の経験では"予習"して取材に来たのは一回しかない。私自身と近くの人を含めて。
中学レベルのことすら予習しない。
だからろくな記事は書けない。
だからお上発表文書をコピペできないと死活問題なのだ。

むかーし、ちょっぴり"官"がらみの仕事をした時に、その"投げ込み"文章を作ってくれと言われた。
役人向けの文書はそれなりに書き込んでいたのでササッと作ったら、
横柄な態度で民間人を見下すような役人(コイツの態度も相当問題だが)に、
「これじゃあ(記者クラブの人間は)全然わかんない」
と言われた。
つまり、地元新聞記者が書く記事なんていかようにでもコントロールできるのだ。
記者側はロクに勉強しないしね。

以前にも書いたが、某市の除雪費用が追加されたというニュース一つとっても、
地元新聞の記事には除雪費用がいくら追加された、という文章しか載っていなかった。
つまり、市役所発表文書のただのコピペ。それで読者から購読料もらってるんだからなー。

除雪費用も我々の税金から出ている。例年、あるいは過去年次と比べてどうなのか、くらいは書き加えるべきなのでは?
その新聞社の記事データベースをちょぴっと調べりゃすぐにわかること。
それすらしない、できない、って新聞社なのだ。

もちろんうちの地元だけの話ではない。
とある県の知事が、職員を1000人規模で韓国に研修に生かせる、というむちゃくちゃな施策を出した際、
当然ながら内外からかなりの批判。
しかしこの批判は主に県外メディア。全国紙とか。
地元紙ではどうなのか、と調べたら、
「政治手法に拙速さが」というわけが分からない、当たり障りがない、明らかに表立った知事批判を避けた文章。
世間の常識的論調とは明らかに異なる。
こういう言い回しには頭が回るわけだ。

というわけで、某都知事に全国的に注目しがちではあるが、各地方ももっと気を付けたほうがよい。
しかし各県の地元新聞は権力の監視には全く役に立たない。
だから、センテンススプリングとかの週刊誌が47都道府県に取材拠点を置くべきだ、とすら思うのだ・・・