昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

ネット専門媒体は”報道”には見えない

イギリスの国民投票EU離脱派が残留派を上回ったというニュースについて。
https://www.buzzfeed.com/sakimizoroki/euref-and-silver-democracy?utm_term=.rf27Xv8G1M#.hmxa9ogAYn

いや、今回の話はEU離脱云々ではないです。
上記記事の書き方について。
このサイトは、都庁に取材に行って「ネットは”報道”ではない」と言われたとの記事をあげていたところだが・・・

これじゃあ、やっぱり「報道」には見えない。

上記記事はYahooニュースの一覧で見つけて元サイトへ行ったものだが。
Yahooニュース上で読んだ限りでは、まあまあまともな記事に見える。
しかし元サイトを見ると、なんだこりゃ・・・
極端な言い方をすると、遊びでやっているように見える
トップページなんか見るともう、このサイトを読む気が失せる・・・

”ニュース”と”コラム”と”ネタ”がごっちゃごちゃ。
まあ8割9割は”ネタ”に見受けられる。
これじゃあ、「ネットは報道ではない」って言われますわな!
実際そうなんだもん。

報道記事のレイアウトも、”ネタサイト”のそれと変わらない。
見かけじゃなくて中身だろ!と言いたい人もいるだろうが、
例えば自分が取材を受ける時に相手の記者がTシャツに腰パンだったらどう思う?
それと同じこと。
ま、昔に地元テレビ局の取材を受けたとき、取材に来た輩は人に話を聞くのに帽子も取らんアホな輩だったが・・・
最低限の「見かけ」って重要なのだ。

新聞社のサイトの構成は良くも悪くも新聞紙面的。
少なくとも「ニュース」と社説・コラムは明確に分けてある。
これくらいもできないのは”事実”を伝えるという報道の責任を感じていない、すなわち報道を名乗る資格はナイ、ということ。

しかしながら、当該サイトの”自称”報道記事はわりとしっかりしている。
取材や深掘りがなされている。
某田県地元新聞社にここの記者が転職してきたらその新聞社の記者はみんな辞めさせてもよいだろうというレベル。
ま、その地元新聞社のレベルが低すぎるのですがね。

しかしながら、本エントリーを書こうと思ったきっかけはこの言葉。
「世界の株式市場から2兆ドルの価値が消えた金曜日」。

この筆者は”価値”というものについてきちんと考えたことがあるのだろうか?ないでしょうなあ。

株の価格なんぞ単なる評価額。虚構。
投資家たちが互いに株式を融通するときの言い値みたいなもんだ。(現在では)
”価値”とは人にとってどのくらい役立つかということを表すもの。
つまり、株式という現在ではトランプゲームの”掛け金”のようなものに”価値”という言葉を使うのは間違い
見識が浅すぎる。

この筆者も現実世界での取材経験や行動経験が足りないのではないか。

というわけで、当該サイトはやはり「報道」とは言えない。

しかしながら、当該サイトは「報道」ではないとすると大変よくできていると思う。
サイトのデザインやレイアウトは個人的には嫌いだが。ケバくて。
でもネタサイトとしては、文章自体はきちんとしているし、”価値”以外はきちんと考察されているし。
ネタ元も多岐にわたる。
週刊誌のサイトよりも少し上のレベルかと・・・