昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

現在の「学力テスト」がいかにくだらないか

「学力テストでトップ級」秋田県はなぜダメなのか。
http://www.dailyshincho.jp/article/2016/09301340/?all=1

この本の宣伝かと思ったが・・・

冒頭の記事シリーズを読み進めていくと上記本の内容になっていくような?

ま、それはそれとして。
冒頭であげた記事の表題が、秋田県はなぜダメなのか、といかにもダメだと断言しているが・・・
実際ダメだと思う。
文科省の誤った学力テストで点数を取ることに重点を置いてしまっているから。

思考力だの応用力だのってのは、基本とか基礎とかがあってこそのもの
しかし学力テストで高得点を取るための授業に偏っているから、基本・基礎の理解にはあまり時間をかけられず、そのあたりがすっぽり抜けた人間が出来上がる。
そうなるとどうなるか。
ある塾のオーナーは経済学部卒、しかし経済の大原則である、”労働には対価を支払う”ということを理解していないので、いかに学生バイトをタダ働きさせるかという”間違った応用”をしている。
学力テストの点数なんか重視しているとこういった大人を大量生産するだけである。

実際に中学生から聞いた話、「教科書ほとんど使ってないです」
ほとんど先生が作ったプリントで授業が進められる。
こんなバカな授業がまかり通っているようだ。

教科書を実際に読んでみると、やはりそれなりの人々が編纂しただけあって、
他にいろいろな業務をかかえる学校の教師が作るよりも良いものである。
基礎と応用問題の両方がきちんと説明されているし、コラムには最新のトピックスまであったりする。
そんな教科書を使わずにプリントばっかりやっている、すなわち応用問題偏重。

応用問題っていっても、学力テストで高得点を取るための問題しかやっていないようだ。
それは単に、応用問題の”パターン”を詰め込んでいるだけだ。
だから、例えば方程式で見慣れないパターンのものが出てくると、方程式の原則を無視した計算をしだす。

基礎を理解していない、パターン化した応用しかできない、これじゃあ秋田県がダメと言われてもしょうがない。

応用問題のパターン練習なんか受験対策だけでいっぱいいっぱいだ。
もっと基礎・基本の理解に時間を割くべき。
他の県は”秋田詣で”なんか止めて、うちの県は基礎力重視、と叫んでもいいのではないか?