昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

宅配業は改善の努力をしているか

前にも同じようなネタで書きました。
宅配便の話。

宅配便のサービス品質が落ちてきているのは間違いないところなのではないか。
私も先日営業所留め置きにしてもらったのを取りに行ったら、
箱が一部破損していて中身が無事かの確認を求められた。

それ以前にも誤配送で荷物が届かなかったり、
ずっと在宅していたのに配達されず、しかし荷物追跡システムでは”不在持ち帰り”となっていたり。
これはヤ○ト運輸の例。
私に限ってみると不具合が生じる確率はかなり高い。5割以上。
ということは、全体的にはかなりの不具合件数があるのではないか。

ちなみに、後者の”不在持ち帰り”事件では、
下請け業者が時間内に配達を終えられずに営業所にそのまま持ち帰った、らしい。

佐○急便でも、細長い箱が真ん中でバキッと折られていたことがあった。
中身はワイパーゴムだったので無事だったが・・・

これらのことはごく表面的に見るならば、従業員のモラル教育不足。
しかしもう少し深く見るならば、配送量の激増と低賃金労働が本質的原因。

これに対して宅配便の会社は何か対策を検討しているのか?
現時点では何も聞こえてこない。
おそらく、ミスをした現場を締め付ければ何とかなるのでは、と思っているのではないか?
それはあたかも、アタマが悪い上司がミスをした部下に対して”気をつけろ!”と怒鳴るだけで、仕事のシステムの改善に取り組むだけの知能がナイことに似ている。
ミスや不正が発生するのを防ぐためには個人の罵倒ではなく仕事のシステムの改善が必要なのだ。
これはISO9000の考え方でもある。
しかし上司や経営陣がアタマが悪いとこれがわからない

配送量の激増が原因ならば、荷物扱い量を減らすか何らかの効率化を行わなければならない。
しかし効率化はもはや限界であろう。
そうするとサービス品質改善手段は配送量を減らすしかない。

荷物の扱い個数を減らすことはできまい。
だから宅配の量を減らせばいいのだ。

具体的には、営業所留め置きとかコンビニ受け取りに客を誘導する。
この量が増えれば個別に配達する量が減るから、現場の負担はかなり減るはず。
現在のコンビニ受け取りはかなり不安だが・・・

営業所拠点をもう少し増やす。
そして営業所まで取りに来た客にはポイントを付けるとかしてポイントがたまったら一回配送料無料とかのサービスでもつければいいのだ。
個別宅への配達量が1割減るだけでも現場の負担はかなり減るはずだがね。

ちなみに私は最近は営業所に留め置きしてもらっている。(ヤマ○運輸の場合)
何をやらかされるかあまりにも不安で。

しかしそこの営業所は留め置き荷物を取りに行くのに便利なレイアウトになっていないのだ。
駐車場がめっちゃ狭い。
カウンターも狭い。
これでは留め置き荷物の量は増えないし増やせない。
荷物を営業所に持ち込むときも同様。

こういうところをほったらかしているというところに、宅配便業者は根本的解決に取り組む気がナイという態度が表れているのだ・・・

(追記)
少なくともヤマト運輸は”宅配便受け取りボックス”の設置を増やしているそうです。
でも”地方”ではどんな対策をしようとしているかはわかりません。