昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

ブリヂストン迷走中

これを書いているのは巨人が歴史的大連敗中のころ。
そして、ブリヂストンも巨人と同じように迷走していると思うのだ。
タイヤではなくラケットの話。

ブリヂストンの試打ラケットが並んでいたのだが・・・
・・・すげー安っぽいぞ!?

上記バナーやバナー先のショップの写真ではフツーだが、
実物を見るとそのデザインは、まるでスポーツ用品量販店で売っている3000円くらいのガット張り上がりのチープなラケットのようだ・・・てか、そんなんにしか見えない。
ラケットの能書き以前に、こんなチープなものは買いたくないよね。決して安いものではないから。

で、昨今のブリヂストンラケットの能書きはどうかというと。

上記リンク先の能書きなんぞ読んでみると、”シャフト部のしなりを高め”などと。
”しなり”は大昔のブリヂストンの名器であったものだ。
そのコンセプトを今になって引っ張り出すとは・・・?

先に出したバナーの”BEAM-os”はもっと酷い。
能書きだらけ。

だいたい、”しなり”を設計で出すのは難しいのだ。
ラケットの材質は加わった力に対して”非線形”な変形をする。
もちろん現在ではそういった材料でも非線形挙動でもかなり精密にシミュレーションできるのだが、

上級者用ラケットはしなるものが多いが、それをことさら前面には出していない、他のメーカーでは。

ロングセラーとなっているラケットは、ラケットのフレームの剛性が高く、
打球感は他の部分で調整しているものが多い。
ブリヂストンでもそう。

でも数年前からブリヂストンは「ラケット技術者をリストラしたんか?」というくらいに設計が変わっている。
ブリヂストンの特徴が無くなっている。
てか、テニスをほとんどしない人が机上で設計したかのようなラケットばかり出していて、1年でカタログから消えている。

あーあ、ずっとブリヂストンを使ってきたのだがなあ・・・
こんなラケットばっかりじゃあ、とてもじゃないが3万円なんか出せませんわな・・・