昔気質技術者のお小言

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スマートフォンと”合体”と言われてもピンとこない

スマートフォンと周辺機器を”合体”させるというアイデア
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1003590/051600926/

うーん、なんかピンとこないのだ・・・

”合体”するというアイデアは以前からあったような気が。
スマートフォン以前、確か電子手帳に何かを合体させる製品がなかったっけか。
覚えていないということはその程度のこと。
ヒットはしなかったのだ。

MacPCでも”ドッグ”という形態をとっていたものがあった。
ノートPCをドックにセットするとデスクトップPCとして使えるというもの。

これらはなぜ爆発的にヒットしなかったか。
それは使える製品が限られているからだ。
本体の製品と一緒に設計された機器でないと合体できない。
そんなもの、誰が使いたい?

本体を買い替えたら合体用周辺機器が使えなくなる。
本体+合体用周辺機器だとなかなか高価。
本体を買い替えたら周辺機器はジャンクになってしまうだけだ。
つまり、合体できるスマートフォンは実質の価格が高い。
実質の価格とは本体+合体用周辺機器。
本体だけを買うことは少ないだろう。
なぜならば”合体”できることがその製品の特徴であるから。
合体させる目的がなければ、当然他のスマートフォンを選択する。

合体モノをヒットさせるためには、どのメーカーのものでも使えるようにするしかナイ。

例えば、USBフラッシュメモリを誰でも使っているのは、それがどのパソコンでも使えるからだ。
A社のパソコンとは繋げるがB社のパソコンとは接続できない、なんてことだったらこんなに多くの人は使わない。

それと同じ。
モトローラスマートフォンだけでしか、しかも特定の機種でしか使えない合体周辺機器を誰が使う?

まあ無理とは思うが、合体モノがヒットするには
どのメーカーのどのスマートフォンにでも”合体”させられる構成であることが必要だ。
しかしスマートフォンなんか機種によって形状や端子の位置などが異なるし(当たり前だが)、
データ通信のフォーマットは標準化できるにしても、物理的な合体形状は標準化は不可能。

現段階で合体モノをヒットさせる力はiPhoneにしかあるまい。
iPhoneiPhoneしかないから。
種類があっても種類数は少ないし。
でもアップルはそんなことをするよりも、合体させるべき機器の機能を本体に取り込んでしまって本体価格を釣り上げてiPhoneマニアに売りつける戦略を取るだろうね・・・