昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

静的ストレッチは意味がナイ?

運動前の静的ストレッチは運動能力が落ちる?
http://toyokeizai.net/articles/-/180378

ストレッチについては最近のトレンドは、すこーし反動をつけて行う、ものらしい。
テニススクールでも脳ミソ筋肉コーチがそんなことを言っていた。

冒頭コラムにはいろいろ書いてあるが・・・おそらく正しいことであろう。
しかし注意しなければならないのは、人によって運動負荷の状況は異なる、ということ。

考えてもらいたい。
最高の運動パフォーマンスを発揮しなければならないプロ選手はストレッチをした後にすぐに競技に入るか?ということ。
普通はストレッチをした後に少しずつ負荷を増やすウォーミングアップを重ねていくだろう。
静的ストレッチをした後にすぐに競技に入ることはナイ。静的ストレッチから30分や1時間はすぐに経つ。

プロではない一般人はどうか。
一般人はスポーツ以外のなんやかんやで忙しい。
だから静的ストレッチを省略して動的ストレッチによるウォーミングアップから始めるべきだろう。

しかし注意しなければならないのは、週に一回くらいしか運動しない年配者など。もちろん私も含まれる。
こういった人は身体の筋肉が固まっている。
だから運動前にはすこーしずつほぐしていかなければならないのだ。
筋肉にいきなり負荷をかけるのはアブナイ。
だから最初は静的ストレッチから始めるべきなのだ。
こういった人たちは最高の運動パフォーマンスを発揮するなどとは別の次元の運動だから、多少の「筋力低下」などは影響がないと言ってもよい。

時間が限られている場合はどうするか。
まずは静的ストレッチで筋肉を伸ばしてほぐしてから、筋肉を動的にほぐすにはウォーミングアップの軽い負荷の動きで行う。

で、テニスの場合。
週に二回以上やっている人ならば動的ストレッチからスタートしてもよい。
そうでない人は最初に静的ストレッチを慎重に行い、そしてショートラリーで筋肉をゆっくり動かす。
冒頭コラムにあるような「筋力低下」があったとしても、それより大切なのは”インパクト感覚”のウォーミングアップ。
大体、こういった人(私も)は筋力と言ったって、もともとその筋力が少ない。
筋力が少ないところに、その筋力が多少低下しても問題はナイ。それよりもいきなり負荷をかける危険性の方が大きい。
それよりもインパクトのタイミングをウォーミングアップした方が打球は速くなる。

それなのに、アップのショートラリーもさせずに、
いきなり「球つぶせ~」とか、「力を解放しろ~」とか、高い打点で打たせるとか
フルスイングを強要するコーチはレッスン生を殺す気か?とすら思うのだ・・・