昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

自動ブレーキも完璧ではナイ

緊急自動ブレーキシステムが”危険”なこともある

随分オブラートに包んだような表題だが。
「自動ブレーキについて知っておくべきこと」

http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1803/19/news043.html


中身はスイフトに試乗していた最中に二度も自動ブレーキが異常作動したというものである。

その問題についてかなり丁寧に、慎重に書かれているが、
たぶん、筆者が付けた表題はもっと具体的なものだったのではないか。
上記記事中でも、以前に書いた記事の表題が編集部で変更されたとの旨が書かれている。

さて、この自動ブレーキの異常作動だが、状況によっては事故を引き起こすものだ。
前の車が急ブレーキをかけたらどうなる?

スズキがこれについてどう対応したかも書かれているが、
まあ、一応、真摯な対応なのではないか。
昔、三菱の新車に乗ってていろいろ不具合があった時は酷かったからなー。
その直後に”リコール隠し”が発覚していたが。
で、最近になってもその体質は改善されていなかったと。

閑話休題
安全装備には限界がある。忘れている輩は少なくないが。
そして、安全装備と言えども一つの”機能”。
中身をよく理解していないと事故につながる。
今回の例ではどういう時に誤動作する可能性があるかを知っておくことが必要。

昔、安全装備としてABSが実装されたころ、日産の酷いCMがあった。
当時の日本代表ゴールキーパーがABS装備の足でピタッと止まるという表現。
ABSがどういうものかを理解している人ならばいいのだが、そうでない人の方が多いわけで。
ABSはブレーキング時にタイヤがスリップしていても”ある程度”の方向のコントロールができるというもので、制動距離を短くするものではナイ。
だから当該の日産のCMは客を誤解させて車を売らんかなCM。酷い会社だ。

ABSは車を運転する人でまさか知らない人はいますまいな?
知らないのであれば免許を返納して車は運転しない方がよい。

ABS程度であれば単機能なのですぐに理解できるが、
自動ブレーキのシステムは複雑。
だから、説明書をよく読んで、どういうときにどういう動作をするかくらいはアタマに叩き込んでおいた方がよいのだ。