昔気質技術者のお小言

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レジ袋有料化は誰のため?

以前には小売り業界がコストを少しでも減らしたいがために、レジ袋を無くせばCO2排出量が削減できるなどと言って、レジ袋の有料化を目論みました。
イオン系スーパーは”有料化”に成功しました。

そしてまた、「レジ袋の有料化を義務付け」などと馬鹿な話が出てきています。

レジ袋有料化、義務づけ検討へ G20に向け具体策議論:朝日新聞デジタル

一方、レジ袋が無駄、石油を余計に消費してCO2排出量が、などという話への反論。

本当にバカバカしい「レジ袋の追放運動」武田教授がその矛盾を解説 - まぐまぐニュース!


「レジ袋有料化」は、小売業界を儲けさせるための施策で、環境的にはほとんど意味がないと思います。
レジ袋はそもそも余っていた材料で作られたものだし。

レジ袋を有料化したら、小売業界はもちろんその分儲けられます。
”エコバッグ”などというものも売れ、さらに儲けられます。
エコバッグを持ってくるのを忘れた人が追加で購入したりすればさらに儲けます。

そもそも、”レジ袋”を一回使っただけで捨てることはどれくらいありますか?
絶対に100%ではないですよね。
レジ袋の数割程度は、ゴミ袋として再度使ったり、何かを簡易的に包んだりするのに使いますよね?
つまり、ある程度の割合は”再利用”しているわけです。

一方、自治体が有料で買わせている専用ゴミ袋、それを複数回使う人はいますか?
一回ゴミ出しに使うのみ。
ほぼ100%、一回しか使いません。
ゴミ袋にゴミ処理費用が上乗せされていない時代は、あの黒いビニール袋をいろいろな用途に何回も使っていましたけどねえ・・・

また、エコバッグなどというものを作るためにレジ袋何枚分の資源を使うのでしょうかね?
5枚や10枚分ではないでしょうな。

今回のレジ袋有料化による使用量削減は、海洋のプラスチック汚染問題の観点もあるらしいですが、ま、基本的には一部業界が”儲けるため”です。