昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

所詮商売相手は素人だ

車を試乗する客には「不届き者」もいるそうだ・・・ http://www.news-postseven.com/archives/20150813_341031.html 冷やかしとか不届き者などのバカ者は論外として、 悪評をSNS等に書く人が増えたとか、と上記コラム。 そういやこのブログにもたまーに書いているなあ。 ま、誰も読んじゃいないブログだからいいのだ(笑) 車のことをロクに知らない素人が明らかに間違っていることをあーだこーだ言うことが多いのも事実。 昔、フィットシャトルハイブリッドとプリウスαを試乗、比較して(どちらかを買うつもりで)、 「フィットシャトルの乗り心地は詐欺だ」なんてことをツイッターに書きこんでいた輩がいた。 まあ、こいつ大バ○だなあ、と思ったものだ。 車格が違う車を同列に比較するのがそもそも間違い。 車重が軽い車の乗り心地が硬く感じられるのは当然。 それをむりやり柔らかいサスセッティングにすると郊外の道路、特に山道なんか走れたもんではないよ? この輩は車を”車輪が付いた移動式ソファ”としか捉えてないからそういう発言になるのだね。 ちなみにカーグラフィックTVでこの2車種を同時に試乗した回があったが・・・ その結果はおおむね私の最初のイメージ通りであった。 しかしながら、車メーカーはこういったバ○者も重要な商売相手である。 車について詳しくない、間違った考え方を持っている連中にも売りつけなければならない。 車を車輪が付いたソファと思っている輩にも売らなければならない。 だから車として明らかにおかしなものも出てくるわけだ。 一方、車評論の”プロ”が正確に車を表現しているかというと、これがまたそうではない。 車雑誌等でインプレに批判的なことがほとんど書かれていない、ってだけでもアヤシイ。 明らかにきちんとした運転姿勢がとれない車であってもそれが指摘されたのを見たことはないし、
視界が狭くても指摘はされない。 自動車評論家にとって車メーカーは”スポンサー”だからだ。 欠点をズバズバ指摘できるのはごくごく一部の人だけ。 専門家ではない素人の目線って意外に大事だと思う。 これが”車マニア”だと、車に対する間違った思い入れがあったりするからおかしな評論を書きこんだりするのだ。 電卓叩けば分かることだって否定することもある。 車は機械だから故障するのが当たり前、なんてうそぶく輩もいたりしてね。 故障が起きやすいメーカーって確実にあるのだよ。 これも、思い込みを持たずに周りの人に話を聞けばすぐわかること。 自動車評論家は普通の庶民とは違って、たった一台の車を毎日、十万キロも乗り続けることがないから、そういったことは分からないのだ。 車マニアではない人のための車の選び方