昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

プリウスの存在意義

プリウスの新型が出るころ、あるいはそうじゃなくてもエコカーに関する記事はプリウスばっかしだが・・・

http://toyokeizai.net/articles/-/89373

ま、”エコカー”っていう定義もオカシナものですがね。

それはそれとして。

何度も言っているが、プリウスなどHV車はエコロジーでもエコノミーでも何でもない。

余計な資源を使うし、製造時に排出されるCO2はガソリン車よりも多いし。

”低燃費”によるCO2排出削減量だってたかが知れている。

トヨタのサイトではCO2排出量を2リッタークラスと比較。これも詐欺的。

そんなに低燃費によるエコロジー効果を主張するのだったら、最も燃費が良いガソリン車の車種と比較すべきだね。

だいたい、そんなに環境のことを気にする人はプリウスなんかのデカい車には乗らない。

デカい車はそれだけで消耗品を消費する量が多いしね!

タイヤはデカいしエンジンオイルも多く使うし。

”エコノミー”の観点だって、低燃費によって削減されたガソリン代では車両価格の上昇分の元は取れない。

ちょっと電卓叩けば分かること。

・・・てことを何度も言ってきたが、

街中であふれているプリウスをよく見ると、いかにも、まあ、その、なんだ、なジーさんがヨロヨロと走らせている場合が非常に多い。

つまり、車のエコロジー・エコノミーについてよく分かっていない、車と言えばトヨタ、車はデカさ、と言うような輩が多く乗っているということだ。

すなわち、”分かっている”人はプリウスなんか選ばないのでは。

しかしながら。

プリウスは日本のモノづくりのいいところを体現した製品であると思う。

電機動力とガソリン動力の制御とか、”工業製品”を作るための高い技術力がなければできない。

燃費の向上に関してよく見られる話が、「全てを見直した」ってところ。

この全てを見直して少しずつ僅かずつの”積み重ね”を行なうという発想ができない人って意外に多いもんです。

ノーベル賞受賞者数がどうのとか騒いでいる国の国民では、まず出てこない発想。

大学でもそんな発想をする人はいまい。

”現場”でなければ出てこない。

そしてその”現場”の力が日本的モノづくりの最大の長所なのだ。

しかしまー、そんな話と一般庶民の経済事情は全く別の話。

ハイブリッド車を買うということは、メーカーに対して寄付をしている以上の意義はナイ。

”寄付”なんかお金持ちにやらせておけばいいのだ・・・