昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

”学力”よりも大切なこと

今年も全国学力テストが。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160419-00000033-mbsnewsv-l27

いや、学力テストがうんぬんという話ではないのですが・・・

昨今のなんちゃらテストでは総じて、考える力、とか、応用力、とかとか。
私の経験で言うと、そんなテスト設定にしてもロクな人間ができないね。

高校入試なんかそういう設問が多くなっているから、
中学校の授業では応用問題ばっかりやる。
学校自作のプリントばっかり使い、教科書なんかほとんど使わないところもある
そのため、学習塾でもそれに倣った問題ばっかし解かせる。

その結果どういう人間ができあがるか。
考える力 → ロクなことを考えない
応用力 → ロクでもないことに応用する

例えば、ブラック企業の経営者なんてそのいい例で。
いかに社員をこき使うか、タダ働きさせるかに思考力を使う

例えば、製造業では、いかに早く”製品”という答えに到達するか、しか考えないから
走行中にエアバッグが破裂したりする
のだ。

例えば、杭打ちしました、という答えを信用して疑わないから
実は硬い地盤まで杭が届いていなかった、というマンションができあがる

応用力なんかよりも大切なのは、本質を見る力
本質を見ようとしないからロクな人間にならない

例えば、経済の本質は”価値と価値との交換”。
労働者は労働力という価値を経営者に売っているのだ。
経営者は労働力という価値を買っているのだ。
しかしブラック企業の経営者はそういった本質を分かっていない、だからブラック企業ができあがる。

とにかく製品を作ってしまえ、って作るから、欠陥だらけ、想定していないことだらけの製品が市場に送り出される。
全ての物理現象の本質を考えていない。

”問題を解く力”なんてクソ食らえと思うのだ。
そんなことよりも学校教育では”本質”を教えるべきではないのか。
基礎、というか”本質”を見ようとする力が大事だ。

ちなみに、学校ではロクなことを教えていないからといって学習塾に行こうとしても
ま、ロクなところはありませんわな・・・