昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

隠蔽体質がとか言うが

これを書いているのは、三菱自動車の燃費不正の報道が始まってから丸一日後。
この時点では問題の内容が最も分かる記事。
http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/042101736/

この問題に関して、まー、表面的な記事の多いこと。
新聞でも通信社でも「隠蔽体質は変わっていない」などと書いておけばニュース記事っぽい、と思ったんだろうなあという記事ばっかしだった。

過去のリコール隠しを引き合いに出せば、いかにも分析したっぽいですわな。
冒頭に紹介した記事のようにもう少し突っ込んで解説するということはできないのか?
それでも新聞社か?と言いたいところ。
まあこの後に”解説記事ラッシュ”になるんだろうが、”ニュース”としてはもう遅いよ!(笑)

このブログではもう少し深く考えてみたい。

そもそも”不正”はこっそりやるものだ。
堂々と、おおっぴらに不正を行なうやつはいない(笑)
不正だから隠蔽するだけのこと。
だから、”隠蔽体質”という言葉を使っているマスコミは手抜き、何にも考えていない右に倣え記事。

考えるべきは、なぜ不正行為が実行されたのか。

ほとんどの報道では「軽自動車出遅れでの焦りが」などと。
ま、どこのメーカーも何かしら焦っているのだが?
これも手抜きニュースだなあ。

なぜ不正を実施しようと思ったのか、それがなぜ実際に実施されたのか。
それはもう単純に、燃費を不正しなければあるレベルに達しなかったから。
すなわち(他メーカーに比して)技術力がなかったから
原因は単にこういうことだ。

そして、それは不正だから止めなければならない、とストップをかける人がいなかった。
そのデータ処理の仕方はグレーゾーン、おそらく”不正”である、と指摘する人がいなかった、いても無視された、ということだろう。

技術者は”データ”にストイックに向き合わなければならない。
つまり、三菱にはロクな技術者がいなかった、あるいは上司がアホだった

そもそも三菱車は”工業製品”のレベルに達していない
バジェロだのランエボだのであっても、所詮趣味で作った一品物をちょっと台数を作っただけのこと。
一度ある新車を買って懲りた。
このことは分析をこれまで何度も書いている。(だから後出しジャンケンではない)
その技術レベルが現在まで変わっていなかったということだ。
だからずーっと前から三菱は”車メーカー”から除外していた。
街中で三菱車を見かけると「そんなの買っちゃってかわいそうに・・・」と思っていたのだ。