昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

地域おこしはそーっと

「日本の過疎地を救う「ドバイ化」の具体案 地方だから可能な先進実験の中身」
http://president.jp/articles/-/25059

「ドバイ化」かあ・・・
地域や過疎地を”にぎやか”にすればいいのだろうか。
まずはその地域に住む人々が便利で幸せに暮らせればいいのではないか。

と思ったのは上記コラムページの3ページめ後半から、”大潟村”の例が紹介されていたから。
八郎潟干拓してできた大潟村
あ、このコラムで間違っているのは、干拓当時は”あきたこまち”なんて品種はなかった。
あきたこまち”という品種が出てくるのは相当後のことだ。確か減反政策後である。

そういや減反政策で大潟村農家は苦しんだ。米を作るなって言われてもねえ。
大潟村の成功例は干拓したことに起因しているのではない。
減反政策で苦しんだ末に別の道を見つけたからだと思う。

先日「道の駅おおがた」へ行った。
春先の冷たい雨が降る天候のせいか、あまり賑わってはいなかった。
駐車場の広さはそこそこくらい。
かなり多くの来客はたぶんあまり想定してはいまい・・・
しかし、売店の品数はすごかった。そこそこ大きい道の駅の倍くらいは置いてあっただろうか。

大潟村の成功はこれらの商品を扱っている「大潟村あきたこまち生産者協会」によるところが大きいのではないか。
米の加工品はもちろん、いろいろな加工食品を作ったり扱ったりしている。


 

地元で作った米の加工品はもちろん、おそらく転作で作った野菜類も豊富。
単に農作物を作って売るだけではなく、付加価値商品の開発もしているのだ。

でも、商品は全国で売られているとはいえ、その会社の知名度はそれほどではない。
県内人でもぼーっとしていると聞いたことがないのではないか。 

地域おこしってこれくらいがちょうどよいのではないだろうか。
全国的な知名度を上げることしか考えないところは多いが、
そのためにわけわからんB級グルメなんか開発して、でも全然売れなかったりとかね。

地域おこしの目的は有名になることではなくて、地元が潤うことなのだ。
それにはそれほど有名になる必要はナイ。そこそこでいいのだ。

ただし、大潟村は規模が大きかったことがよかったと。
普通の道の駅で売っているような加工品や作物のレベルでは、総数量や種類数が少なすぎ。
儲けるというよりも趣味で作っているレベルでしかない。
何地域か共同で何かした方がいいのではないかねえ、と思う。
でも、減反政策で苦しんだ大潟村の歴史のようなことがないと、ロクなアイデアは出ないとは思うが・・・