昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

格安スマホが生き残る方法は

「格安スマホ」は値下げ論議の当て馬にされたのか?という話。 http://toyokeizai.net/articles/-/88795 携帯電話料金を引き下げる論議の会議で総務省側が示したテーマの一つに 「利用実態に合わせた料金体系の導入」がある。(上記コラム中に書いてある) もう何回も書いているが・・・ こういった場合の”利用実態”は”通信量”しか議論されない。 通信量が少ないライトユーザー向けの料金プランを作れとか。 しかしよく考えてもらいたい。 そもそもいわゆるライトユーザーに高速回線は必要なのか? サイトしか見ないのに、動画閲覧が快適とする3ケタMpbsの通信速度は必要なのか? サイト閲覧だけだったらひとケタMpbsあれば十分だ。 それなのに”通信速度”に関する議論は聞いたことが無い。 これには二つの穿った見方ができる。 一つは、高速回線はあまり必要でないと一般ユーザーが分かってしまったら キャリア側の、高速回線化による値上げの理由がなくなってしまうからだ。 高速化は技術開発という観点では重要なことではある。 しかしそんなことは一般消費者にとっては知ったこっちゃない。 なぜ技術開発に対して寄付金を強制的に取られなければならないのか。 もう一つは、少ない通信量用料金プランを作っても、 大手だったらバックグラウンドの通信量を増やして通信量をオーバーさせることは簡単にできる。 そうやってより高い料金プランへ誘導することができる。 通信速度にスポットがあてられるとこういった手法が使えなくなる。 こういったところに総務省は気を遣っていると思われる。 勝手に高速化して、高速になったから値上げします、ってのは典型的な詐欺の手法の一つなのでは? 本当に”利用実態”を考えるならば、実際に必要な回線速度を考えるべきだ。 どうして誰もそういうことを言わない? ラジオのコメンテータも、これについてはあっさいコメントばっかし・・・ 一方、いわゆる格安SIMが今後生き残るチャンスはここにある。 通信速度を(比較的)低速にして完全使い放題にすればよい。 既にやっているところがあるから技術的にはできるはず。 高速回線が必要なユーザーにはキャリアの回線をそのまま提供すればよいだけだ。 現在、3Mbpsにして完全使い放題のMVNOはあるが、実際の速度は少し使いにくいようだ。 どのくらいの速度にするかが難しいとは思われますが。 大手キャリアはカルテルと詐欺から足を洗う気が無いので 格安SIM業者にとってはかなりのチャンスだと思うが・・・