昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

聞こえない音が重要なのか

推奨される「昼寝」の方法。
http://president.jp/articles/-/21871?page=3

いきなり3ページめにリンクしてありますが、それは今回の話が「昼寝」とは無関係なので。
ページ下部の注釈部分を読まれたい。

なんか、2万ヘルツ以上の”超音波”はリラックス効果があるという説があるそうな?

いや、聞こえない”音”は音ではナイ。意味がない。
・・・なんて考えてしまうが。
若い人は知らないだろうが、コンパクトディスクが出てきた際に議論があった。
コンパクトディスクは2万ヘルツ以上の”音”はカットされている。
どうせ聞こえないから。
しかしレコード派は、そんな”音”も大事だと。
そしてコンパクトディスク派は、聞こえない周波数の音なんか入れても意味がないだろ馬○じゃないの?
という勢いで議論していたのだ。

しかし、冒頭に挙げた記事の注釈が「正しいかもしれん」という前提に立つと、いろいろ心当たりはある。

例えば、レコード。
ごくたまにオーディオマニアの真空管アンプを紹介するテレビ番組とかあったりするのだが、そのレコードの音がなんかいいような気がする。テレビを通して聴いた音なのに。

もちろん”先入観”の部分は大きいだろう。
しかしCDでは再生できない音もテレビを通して少しは伝わってきているのではないか。
地デジなんかどうせ2万ヘルツ以上の音はカットしているだろうけど、
原理的に言えば2万ヘルツぴったしを超えた周波数の音の大きさがゼロになるわけではナイ。
超音波も少しは伝わるのだ。

”超音波”が脳に働きかけ”というのは正直眉唾ではある。
でも、2万ヘルツ以上の音に対しても人体の鼓膜はそれなりに振動しているわけで。
聞こえたという意識がなくても鼓膜と聴覚が反応している可能性は十分にあると思う。

ちなみに、「テープやレコードには超音波が含まれている」と言っているが、
一応、原理的には録音されている周波数帯域は無限大である。

どれくらい高い周波数まで録音できるかは、音をテープやレコードまで持っていく電子回路の性質による。
そしてテープやレコードの材料にもよる。
”再生”の際はこれに再生のための電子回路の性質が加わりますのだ。