昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

”つながりやすさ”はプラチナバンドだけではナイ

技術力さえあればプラチナバンドがなくても屋内でもつながるようにできる

楽天が携帯電話事業に"失敗"する理由」
http://president.jp/articles/-/24403
楽天のキャリア参入がいかに無謀か、という話なのですが。

まー、私はどうでもいいです。
どっちにしろ楽天モバイルをメイン回線にすることはありえないし。
もし楽天が成功すれば、大手キャリアは料金を下げざるを得ないでしょう。
私はこっちに期待します。

上記コラムで気になったのは、楽天が失敗する理由の一つに”プラチナバンド”を持っていないことをあげているところ。

プラチナバンドってのは要するに周波数が低め、すなわち波長が長め、すなわち建物の陰などに”回り込みやすい”ってことです。
(参照)

http://amzn.to/2CmPtX1

しかし、それなりの年齢の人は思い出してもらいたい。
ドコモの携帯電話がFOMAになったころ、繋がりにくかったですか?

そりゃあ、FOMAの最初の頃はエリア外が結構ありました。批判も多かった。
しかしそのうちにどこでもつながるようになりました。
そしてFOMAの周波数帯は”プラチナバンド”のそれではない、2GHz帯
後から”FOMAプラスエリア”といって800MHz帯も併用するようになりましたが、それは山間部での、要するにド田舎での接続改善のため。
”屋内”はFOMAプラスエリア以前からつながっていたのです。

そういや、このころドコモは「つながりにくいところがあったら教えてくれ」的なCMを流していました。
ま、要するに繋がりやすくするために”努力”したんですね。
屋内用基地局も開発していたし。
そもそも周波数帯が高い方が基地局は小型化しやすいのです。

そういった努力というか、技術力がナイ某社が「プラチナバンドをよこせ」と騒ぎ立てていたわけです。

2GHz帯は基地局の配置に技術力というかノウハウがあるようです。
楽天はそのノウハウをどのくらい入手しているのか。
屋内向けに小型基地局を大量に配置するのか。
それともソフトバンクみたいに難癖つけて騒ぎ立てるのか。

という感じで、楽天が技術的にどうするのかについては興味があるのでした。