昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

病院でも携帯電話が使えるように

病院での携帯電話の使用制限を一部緩和するとのお話。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140819/biz14081921060025-n1.htm

おそらく、調べてはいないが、

今ごろかよ!とかこれまで事故なんか起きてないだろ!とか

ネット上ではしたり顔でこれまでの制限を批判する輩とか多いのではないだろかね。

ずっと前だが、不要な電波による電子機器への影響を研究している専門家の講演では

やはり医療機器の近くでは携帯電話の電源を切った方がよいとのことだった。

最近の医療機器では外部からの電波の悪影響がないように設計されているが、古い医療機器はまだ危ない、とのその当時の意見。

まあ、それからしばらく経っているので、医療機器のほとんど全ては対策がされているだろうけど、

やはり人命にかかわることですからねえ。

ひじょーにざっくり言うと、デジタル信号をそのまま電線に流すと、電波がダダ漏れる。

ダダ漏れるということは外部からの電波の影響も受けやすい。

もちろんそんなことはないように電子回路は設計されているのだが、

完全に影響を無くすことは原理的に不可能。

”確率”が非常に小さいってことに過ぎないのだ。

だから、携帯電話が医療機器や飛行機の電子機器にに悪影響を及ぼすってのは都市伝説にすぎない、なんて言う人は、電波の本質を知らないんだろうなあと思うのだ。