昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

失敗事例がない理由

官製成功事例には偽物も相当あるというお話。

http://toyokeizai.net/articles/-/68035

いろいろと長々と説明されているが、

私なりにざっくり説明すると、

官主導でお金が出るプロジェクトには、”失敗”という概念がそもそもナイ、のです。

補助金を出したプロジェクトが失敗するということは・・・

税金が無駄に使われたと判断されます。

補助金も税金から出ますからな、当然。

税金を無駄に使った担当役人は怒られる。

能力が無いとみられる。

だから、役人は意地でも成功だと言い張るのだ。

いや、私も似た経験があって。

会社のとある事例をプロジェクトの発表会で発表してくれと頼まれた。

しかしその事例はそのプロジェクトの成果ではない。

だから断った → ケンカした。当然。

その担当者だって民間企業を退職した人なのに、なんでそれがおかしいと思わないかねえ?

工場長をやっていたとか言ってたが、ま、その程度の(悪い意味での)役人的人間だったのだねえ。

補助金が出るプロジェクトは成功確率が高いものを厳選する。

”失敗”という結果は考えられないからだ。

そして成功後の経過も聞かれたりしてね。

あんまりたいした結果が出てなかったりすると、聞かれる側は説明に苦労する・・・

今この時も全国で似たようなことが起きているだろう。

成功していないのに成功を偽っていることがね。

税金がからんでいる限りしょうがないが・・・

失敗を許容できないかもしれないが、

事後の分析をきちんと行なえばよしとする風潮にならなければいかんですよね・・・