昔気質技術者のお小言

車、日用品、家電製品、時事問題を技術者的に

節電省エネのご時世に

テレビで住宅特集をやると、決まって出てくる言葉が「開放感」。

吹抜けが、とか、仕切りをもうけないで、とか、天井が高くて気持ちいいですねー、とか。

こんな狭い敷地面積でこんなに開放感のある家が、とかとか。

 

何度も書いているのだが、

お前ら節電とか省エネって言葉知ってっか?と言いたい。

 

天井が高いと冬場は部屋が温まらなくて寒いだろうねー。

リビングとダイニングが一体だったりしたらさらに温まらないだろうねー。

 

夏場だって、冷房をかけようと思ったら、家全体を冷やさねばならない。

冷房なんか人が座っているところだけで十分なのに。

 

いろいろな工夫をして建築費がこんなに安く!?なんて紹介もしているが、

その後の冷暖房費はかなりかかるはず。

っていうか、冷暖房で無駄なエネルギーを相当使うね。

 

こういう家を平気で設計する建築家は、省エネという概念がないのだろうか?

そしてそれを喜んで建てる客も。

 

そしてさらにこういう家を派手に紹介するテレビ番組も国全体の省エネの足を引っ張っているということだ。

 

住宅紹介は冬場に取材しなさい!

そうすれば本当に良い家か、省エネの家かわかるから。

 

こんな無駄なエネルギーを使う家は、住宅ローン減税とか適用されなくてよいのでは?

だって、家全体、人がいない所もガンガン冷暖房できるくらいのお金持ちが建てるんだろうから。

 

まー、こう考えると、旧来からある日本式家屋は優秀なんだなあ、と。

各部屋がふすまで仕切られているが、広い空間や開放感が欲しいときはふすまを取っ払えば、広大な空間が得られる。

狭い空間と広い空間の両方に対応できるのだね。