昔気質技術者のお小言

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レコードプレーヤーの音質が良くなったのか?

アナログレコードの方が記録されている音質は抜群

昨今はこの手の記事コラムが定期的に出てくる。
「人気再燃の今、アナログレコードに戻るのも悪くない」

http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/column/17/051300092/060600003/


コラム中で紹介されているレコードプレーヤーはこれか。


 

たっけ・・・

アナログレコードだのカセットテープだのが流行ってきているが、単なる懐古趣味だとするとすぐに消えるだろう、と前に書いた。
しかしアナログレコードは右肩上がりらしい・・・
ということはやはり、その音質に着目されているのではないか。

記録されている”音”はアナログメディアが最も原音に忠実なのだ。
デジタルは所詮”ブツ切り”。
アナログは連続音なのだ。
辞書で”Digital”と"Analog"をひいてみられたい。

じゃあ、なぜ30年前にCDが席巻したのか。
それはアナログ音を忠実に伝送するのが難しかったからだ。
デジタル信号は単なる1と0だから、耳に入る直前までデジタル信号で伝送すれば音質は劣化しない。
しかし、アナログ音源はレコード針の部分からすでに伝送音の劣化が始まる

CDが出たときに聞いた話。
クラシックコンサートのライブ音源で、客の腕時計のアラーム音が入っていた、というの。
そんな小さな音も潰れずに聞こえていたのだ。
私も当時、安いCDプレーヤーであるアーティストの歌を聴いたらば、曲の間にドラマーが全体のリズムをとるためにスティックを叩く音が聞こえた。
アナログだとこうはいかない。(少なくとも当時は)
デジタルは小さな音も潰さずに伝送できるのだ。

でも、アナログレコードでも伝送系、すなわちケーブルとかコネクタとか電子回路とかをしっかり作ればデジタル音源よりもいい音になるはずなのだ。原理的には。

アナログレコード人気が出てきているということは、そのあたりをしっかり作りこんだ再生機器が出始めているということかもしれない。

でもやっぱり、たっかいよね・・・
そして”手軽”ではないよね・・・
やはり金持ちのオモチャか?